新入社員を見て思うこと
最近、新入社員らしい人たちをあちこちで見かける。就職活動中の学生かもしれないが、スーツの襟にバッヂが光っていたり、色シャツやストライプなどの模様の入ったシャツなどを着ているのをみると、学生じゃないなと分かる。あと、顔つきも違って見える。学生は「これからどうなるんだろう」という不安が見え隠れするが、新入社員は「これからがんばるぞ」という心意気が見える。

私が社会人になって少しの間は毎日が単調で代わり映えしなく、また、日中ほとんどずっと建物の中にいることが耐えがたかった。仕事自体、自分の努力が目に見える形で表われないし、周りの人からも気付いてもらえていない気がした。「何のためにこんなことをしているんだろう」と何度考えたか分からない。仕事って、もっともっと挑戦のしがいがあって、日々自分の成長が感じられるものだと思っていた。努力がそのまま形になるのだと思っていた。

大学を卒業して10年。この間に分かったことは、学生時代の時間の感覚と社会人の時間の感覚が違うと言うこと。学生に比べて社会人は一分一秒を争うような生活を送り、遅刻などもってのほか。でも、その一方で時間の単位が長い。一つの仕事を2年、3年かけて行うこともあり、その場合には一日や一週間では全く進捗がないように見えるかもしれない。学生時代は数週間・数ヶ月ごとにテスト・試験があり、その結果で自分の理解度や習熟度を測ることが出来る。また、テストが終わったら詰め込んだ知識は失っても困らないことが多い。一方、社会人は自分の成長を測る機会がめったにない。3年ぐらい経って、気付いたら成長していたというのも珍しくない話だ。しかし、日々の生活の中で得たことは(習得していることに気付いていないことも多いが、実は様々なことを学んでいる)、日々活用しているし、活用するように期待されている。分かるだけじゃなくて、出来ることが重要だ。例えば、電話の応対一つとっても言えることである。一般的に「電話応対習熟度テスト」なんてやらない。最初にちょっと習って、あとは自分で少しずつできるようになっていくだけである。言葉遣いや状況に応じた言い方は知識として知っているだけでは不十分で、実際の電話口でいえなければ意味がない。ただ、電話に出られるようになっただけではだれもほめてくれないし、テストがないから努力のあとも見えない。自分自身、「まだまだだ」という気持ちがあると思う。でも、そのような小さなことの積み重ねが数年後の「成長」につながる。積み重なるのには時間がかかるものだ。

私自身、まだまだ半人前(どころか、やっと孵化したぐらい?)。これからも少しずつ亀の歩みで成長していければいいな、と思う。

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poc

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